御機嫌よう。

書けるときにまとめて書いていたら、近況報告で書くことがないことに気づいたお嬢様マジシャンですわよ。

別に書く必要もないんですけどもね。近況。

 

そういえば就活面接で趣味をマジックと答えた際、今できますか?と問われることがありましたの。

メンタル好きとしてプロップレスに挑戦したかったのですけども、失敗が怖かったので無難にコインを出しましたわ。
ありがとうございます高重翔様!!!!

その後面接官様と鳩とかは出ないの?と談笑いたしましたが、一般企業の面接で鳩出すような奴は落とされるのでは…?

おじさん世代が相手でしたら、スプーン曲げとかのほうが良かったのかしら…?

就活に有利なマジックとかあるのでしょうか。
それこそプロップレスメンタリズムは有利…?何もなしでできるし……

ボディトリックとかも良いかもですわ。

ピックポケット関連は自分の持ち物に左右されませんが、やったら確実落とされそうですわね。

サムチップとビレット数枚持ち歩くのが一番無難な気もしますわね。

 

MindCraft: Perceptions - By Bill Dekel

さて、今回紹介しますのは、MindCraft: Perceptions  By Bill Dekelですの!

Bill Dekel様によるMindCraft三部作の一作目ですわね。

確かメンタル沼にハマる前に友人から譲ってもらったものなのですが、読まずに放置していましたわね。

メンタル沼にハマってからDekel様の「Digit」を読んだとき、何とも微妙な感想を抱きましたの。

そのあとに同氏の「Air Writer」を読み、何とも微妙さに拍車がかかってなおさら放置をしていたのですが、今回レビューついでに読み返してみたのですわ。

 

最初に言っておくと、やはり何とも言えない微妙さをまとっていましたわね……。

たとえるならば、こう、2~3軍の道具箱…?といった感じの。

応用するには少しばかり物足りないような…?そのアイデアを中核には作りづらいなぁ……でもどっかで使えそう……と引っかかるタイプの物が多いですわ。

内容としては三部構成となっており、観客の思考を盗む「Hacking the mind」が第一部、観客にあらかじめ決めた思考を考えさせる「Bending the will」が第二部、幾人かのメンタリストによるメモが第三部となっておりますわ。

 

レビュー

Thought Dueling

観客と演者が背中合わせに立ち、五歩離れてから振り返り単語や数字を叫ぶが、それが一致する。

感想

説明に、何も書かず何も話さず何も聞かないとあるのですが、大嘘ですわね。

厳密には、書くが話さないものがあったり、話さないが書くものがあったりする感じで三パターンやり方が説明されてますわ。

説明は2ページほど。
そういう演出でマインドリーディングやってみたら驚かれるよ、といった感じの物ですわね。

一応やり方は書いてますが、説明不足が過ぎる気がしますの。

ビレットワーク的な解決も説明されているのですが、紙に書く理由の説明とか全くありませんわ。

せめて、ガンマンの早撃ちをモチーフにした演出なのであれば、弾丸代わりに書いた紙を指先に挟んで、とか理由付けしましょうよ……。

レビューかいてる最中の思い付きレベルすら載ってないのはあまりにも……。

上記の理由付けであれば、折って持つ際に例を見せるとしてピークなりなんなりできますし、、、

そういえば、その後の紙の改めはどうするのでしょうか…?

もやもやが残るものでしたわね。

もやもや過ぎて逆に不足分を解決しようと創作意欲がわきますわ。

 

Let's Make a Deal

お酒をかけたバーベット的な何かです。

感想

マジック…?

バーベットだとしてもお粗末な部類ですわ。

某有名な数学問題を使って、実際3分の1なのを2分の1に錯覚させて、賭けを成り立たせようというものですわね。

中学校の時に数学の先生が語ってた記憶がありますの。

そもそも完全に勝てるわけでもなく、確率がちょっと上がるだけな小さな嘘は、それ単体をレクチャーノートで説明するものではありませんわ?!?!

関係ありませんが、同じ数学の原理を使っているマジックであれば、こざわまさゆき様の「Ten little trick」にあるMagician vs Gambler vs Mathematicianという作品が思い浮かびますわね。

こちらは軽くできる面白いストーリーのついた良作で、わたくしも良くお世話になっていますの。

 

Birthday's Rock

誕生日を当ててしまいます。

感想

かなりの力技が来ましたわね。

アイアクセスキュー、マッスルリーディング?、プログレッシブアナグラムとわたくしが苦手な3種類を全網羅しておりますわ。

NLPに対して懐疑的で、英語圏でなく、マッスルリーディングも半信半疑なわたくしとしては、意味が分からないトリックですわね。

というか工程が多すぎて、そこまでしたらそりゃ当たるだろうなと思いますの。

もはやその3つができたことに関して別の驚きが生まれますわ。

アナグラム以外はバレないかもしれませんが、不信感はマシマシですわよ。

On Thin Ice

観客の心理を深く探り、潜在意識に変化を語り掛けることができる。

感想

ちょっとよくわかりませんわね。

たぶんリーディングシステムに、かなりダイレクトな印象付けを加えた感じの物ですわね。

相変わらず説明は少ないですし、それをすることによってどうなるかが書いてませんの。

潜在意識がその変化を受け止めて実行するといわれましても、実行した結果どうなるかわかりませんし、こういうものに書かれている潜在意識という単語の恐ろしさよ……。

ただ、レビューとか漁るとこの章の人気高いんですわよね。

わたくしの読解力の問題…?

ついでにリーディングシステム自体もおざなりでしたわ。

 

Gone

6枚のカードに単語が書かれており、そのうち一つを覚える。

その覚えた一つのみが消え、ポケットから出てくる。

感想

面白いですわね。

タネとしては某トランプマジックと同じなんですが、ちょっと追加要素が増えた感じですの。

プログレッシブアナグラムも含まれていますが、これは日本語に置き換えることができるのでいいですわね。

というか現象的に、アナグラム入れる必要もない気がするんですよね。直接聞いてしまえば。

検めの時に確認できるでしょうし。

当ててしまってから消えたことを確認したら、カードトリックのほう疑われないかなって。

考えすぎかしら…?

 

black

思い浮かべたカードを考えてもらいます

感想

よく考えたなぁと思いますわ。

あるあるネタですが、まさか総当たりでやってくるとは……。

確認の時間が長いですわね。
あと何となく察されそうですわね。

それを回避するためにEye Readingに走っているのだと思いますが、それができる気がしない……。

わたくし、マッスルリーディングやらそういう類の物に対する苦手意識が強いので、こういうの見ると問答無用に切ってしまいますわ。

ただこれはできたとしても工程が多いですわね。

Invisible Book Test

見えない本を使ったブックテスト

感想

かなり好きですわ!

厳密には予言現象になっていますの。

仕掛けは単純ながらも奇麗にできてますわね。

ビレットと封筒を使うのでブックテストである必要もないのですが、見えない本というタッチにすることで適度にコミカルになっていますの。

動きは多少練習が必要ですが大した難易度でもなく、覚えてしまえばビレットと封筒で再現できる良いマジックとなりますわね。

流れとしても違和感なくできますし、想像の本を燃やすことにより、ビレットに書き残すという行為を証拠という体で言い訳できますの。

ここまでが第一章として扱われていますわね。

 

The Fair

口頭でカードをフォースしてしまいます

感想

いたるところで見たことがあるなぁ・・・としか思えませんわ。

というかかなり有名なあれでは…?

Equivoqueでフォースを学ぶ/考える時に、最初に行き着くものですね。

てかこのカードに帰着するなら、もう少し不思議な方法があるでしょう……

 

Prime

観客が自由に思い浮かべた単語を当てます。

感想

ノリはデンマークの灰色の象ですわね。

多くの言語でって書いてますが、日本語でできるかは……、まぁ探せば当てはまるものがあると思いますわ。

やってみて、バレるとまでいかずとも、不信感は抱かれそうですわね。

Francis Girola様の「LEVIATHAN」とアイデアが似ていますの。

設定次第ですわね。

こういう可能性が多いものは、色々考えて楽しくなりますわ。

昔似た方法で自殺方法をフォースしようとしましたが、なかなかうまくいかず……

 

Colors

Primeの派生です。惑星を当てます。

感想

日本では無理ですわね。

母音って概念は便利だなぁと思いますの。

日本語でやるなら、惑星から思考を飛ばすほうがいいですわね。
ただバレやすくはなりますわ。

 

In Spirit

当てたものの開示法です。

感想

演出の方法ですわね。

結構面白いですが、皆さんある程度までは自然にやってるような気もするのですわ。

というか読み取って開示する方法、何かを感じ取っているふりをするか、これに近い方法しかないのでは…?

というか演出法で説明を書くのであれば、もう少し演出に対しての説明を割いてもらいたいですわ。

1ページですわよ説明の範囲。

下手なコラムより短いですわ。

 

Mental Epic

自由に考えてもらった都市、数字、果物をすべて予言しています。

感想

Primeを応用したOne aheadですわね。

要は1つフォースできれば、他の要素はもっと不可能性高くしても良いですわ。

にしても説明が酷いですわね。

半分ほどOne aheadのほうの説明ですわ。

フォースがあればOne aheadに組み合わせるのは、もはやメンタルマジシャンの挨拶みたいなものですわね。

 

Intuitional Power

観客に金の指輪を渡し、もう一人の観客に一つ言葉を考えてもらいます。

金の指輪の力によって、考えている単語を当てられます。

感想

やってて楽しいですわね。

一種のデュアルリアリティ?インスタント・ストゥージなんですが、きちんとした言い回しをすれば全員不思議に終われるので良いと思いますの。

タネの部分が演出に奇麗に隠されてる印象でしたわ。指輪というチョイスがいいなぁと。

水晶玉とかであればよく見るマジックなのですが、そちらはデュアルリアリティになっておらず、2つの意味でタネが透けて見える可能性があるので、わたくしはこちらのほうが好みですわね。

ただ、わたくしはPrimeではなく別のフォースにしていますわ。

 

Thought Catcher

観客に空白の紙球を握ってもらい、果物を考えてもらう。

その果物が紙球に書かれている。

感想

これも開示法ですわね。

というか大半Primeの開示法ですわね。

1個1個に分けず、まとめて開示法としてレビューすればよかった……。

マジシャンなら楽な技法ですし、結構ビジュアルな気がします。

というかフェイクパスなりなんなりでチェンジしてしまえば、観客に紙球まで作らせられますわね。

 

Other Languages

スペイン語、イタリア語、ドイツ語で応用する際のコツです。

感想

はえ~って感じですわね。

日本語での応用法なんかを書こうと思ったのですが、書いたらレビューじゃなくて種明かしに近くなるからやめますわ。

日本語でもやろうと思えば近い方法でできますのですが、単語がかなり変わってくるため、くくりを変えねばならないなぁとは思いますわね。

わたくしは自殺法や、日本神話の神で考えましたわ。

 

(In)Visible Book Test

即興で行うブックテストのアイデアです。

感想

うーん、ちょっとおもしろいですわね。

やってることは上の思考転換的なモノと変わりないのですけども、確かにうまくやる方法を考えれば即興で本もなくできるようになりますわ。

ただ、わたくしは上のほうで書いたInVisible Book Testのほうが好みですわね。

プロップレスでもできるのは良いですし、うまく飛ばす方法さえ思いつけばかなり実用的ですの。

神の名前が載った本とかで行えば、うまくやればビザーマジックに……。

というか自作の妖怪図鑑でも作ればよいのでは…?

 

Hive Mentality

集団に影響を与えて、考えを誘導します。

感想

まぁひとりがフォースできるなら、同じことを集団に言えばみんなフォースできますわね。

それだとフォースの効果薄れる気も……。

そういえばTimothy krass様のライブレクチャーでこれの応用を行っていましたわね。

Dekel様と共著を書いていたはずですし、これからヒントを得たのだろうか…?

師匠シリーズにある指差しみたいな怖い話の再現にも使えそうですわね。

 

Prime Cards

ステージにて、ランダムな観客が思い浮かべている様々なものを当てることができる。

感想

賢いですわね。

Primeは言い換えればフォースを作る方法なわけですが、複数のフォースを使えればこういうこともできるんだなという面白いアイデアですの。

Timothy krass様のプレショーと似た雰囲気ですが、これは厳密にはプレショーでなく、事前に会う必要がありませんの。

確実性、周りの人にはバレるかもしれませんが、広いステージで行うなら何ら問題はないですわね。

なかなかやる機会がありませんが、試してみたいタイプのトリックですわ。

 

Tossed out Thought

思った言葉で行うTossed out  Deck

感想

全員がフォースにかからなくとも、適度にフォースにハマる人だけ選んで行えるの、ステージの狡さですわね。

ただ、現象としてはかなり強いものですわ。

ランダムに選ばれた観客の思考を読む、という現象がそのまま起こせますの。

もうすこしフォース法がしっかりしていれば、タッチングオンホイレベルに使われていそうですわね。

 

Drawing Duplication

相手が自由に考えたものを書いてもらい、演者は背中合わせになりながらリアルタイムで同じものを書く。

感想

もうそろそろ応用に飽きてきましたわ……

本文にも「ひどく当たり前のこと」と書いている通り、フォースできるのであればこれも可能ですわね。

絵にかきやすいもので似たようなフォースができれば嬉しいですわね。

 Phedon Bilek様による Proteus に出てきたものなど、うまくPrimeフォースに持っていけないかなと…?

 

Thought Dueling

観客と演者が背中合わせに立ち、五歩離れてから振り返り単語や数字を叫ぶが、それが一致する。

感想

なんか見たことありますわね。上のほうで。

こちらはPrimeを応用したもので、まぁ特段説明がしっかりしているわけでもないです。

正直怪しさをはらんだフォースを使うなら、ピークしてやったほうがいい気が…

 

Realizer

観客が神になり、思い浮かべた生き物を生み出すことができる。

感想

面白いですわね!!!

こういうのを期待していたんですの!!!

フォースはやっぱりPrimeですが、日本語でもすんなりいけますし、あまりにもな大胆さが好きですわ!!

問題は虫が出てくるぐらいですかね…?
上手くやれば小動物でもできますの。

人によっては嫌悪感を抱きますが、お嬢様はそういう生き物も触れる系のお嬢様なので準備に困りませんわね!

観客はまぁ、男えらんどきゃ問題ないでしょう!

 

PK Time

思い浮かべた時間をあらかじめ腕時計が示している。

感想

これもPrimeですわね。

英語基本なので日本語ではできませんわ。

本当にちょっとした小ネタって感じですわね。

 

Psychological Card Force

カードフォースです。

感想

これも日本語ではできませんわね。

それはさておき、スペードのエースをフォースするんですけども、改めて考えるとスペードのエースのフォースってなかなか見なくありません?

いつもいつも、「1枚思い浮かべてといわれたらみんな言うので、スペードのエースは思い浮かべないでください」とはみ子にされるスペードのエース。

珍しく取り上げられてよかったですわね!
使いませんけども。

 

Prime Reading

観客は頭の中で、一つの宝石に気が惹かれています。

演者はそれに合ったリーディングを行います。

感想

アウト、というか驚けるところを作った占いですわね。

リーディング自体はどの方法を使っても良いですの。

フォースした情報をうまく使い、神秘性を上げるのですが、如何せん説明にはいかにして組み込むかは書かれていません。

ただこの手の、「はずれのない占い」は好きですわ。

マジシャン上がりの占いに手を出した人からは需要が高いのではないでしょうか?

ピークなりホットリーディングが使えないときに、口先のみでできるというのはありがたいですわね。

 

宝石という神秘性も良いのですけども、日本語でもできるよういい感じの物を考えていきたいですわね。

 

Other Forces

Praimeフォースのバリエーションです

感想

基本英語なので参考になりませんわね……。

とはいえ構造としては日本語でも使えるので、色々と考えていきたいですわ。

母音で絞るのであれば、自由選択から五択までは絞れるわけですし、フォースの使用はあるはず…?

五択にできるなら6人のTossed out Deckでも行けますし。

フォース先から逆算とかできないかしら…?

 

Beautiful Miracle

観客が自由に選択した月の誕生石を指輪に着けています。

感想

これも英語前提ですの。

アナグラムとかそういったレクチャーあるあるですわね。

やろうと思えば日本語でも応用できなくないですが、そこまでするとなんか不信感のが強くなりますわね。

誕生石を全部覚えてる人も少ないですし、月に何種類かあったりするので、勝手に都合いい石を追加してしまうのもありですわね。

 

World Traveling

観客を世界旅行に誘い、その過程で心を読みます。

感想

単語を飛ばす過程を世界旅行に見立てていますわ。

これなら国名を使う理由もわかりますし、ストーリーに沿った展開なので違和感なく進められますわね。

基本英語ですが、比較的日本語に置き換えやすいですわ。

ストーリー性を持たせて、事前に世界旅行の予定を予言として書いておくのも面白いですわね。

これで第2章が終わりますの。

 

Part 3 : Notes

Ran Pink、Giani、Paul CarnazzoそしてDekel自身による備考です。

感想

少しばかりの追加要素が加えられていますわね。

大体はPrimeフォースで別の単語に飛ぶときにいかに失敗しないようにするか、要素の増やし方、誘導したい方向に持っていく方法などなどですの。

大した追加要素はなく、本当にちょっとしたアドバイス程度ですわね。

 

まとめ

後半は怒涛なPrimeの使い方の話でしたわね。

ただやっぱり基本がアルファベット基準で考えられてるので、置き換えられるものとられないものが出てきてしまいますの。

ちょくちょくアイデアとしては面白いものがありつつも、やはり全体を通して説明が少ないですわ。

良いフォースが思いつけば応用していきたい感じの物が多かったですわね。

もう一歩、説明やクレジット類が丁寧だったりしたら嬉しかったですの。

色々文句言いましたが三部作なので、次回はシリーズの2作目をレビューいたしますわ。

 

それでは御機嫌よう。