御機嫌よう!

忙しさがひと段落したお嬢様マジシャンですわ。

絶妙に、こう、すれ違っているが説明しがたい人間関係の悩みって、嫌ですわよね。

特に金銭が絡むと、、、

生まれ変わったらヤドカリとかになりたいですわ。

その時はお嬢様ヤドカリとして、南の島でヤシの実とかつつきたい。。。

 

関係ありませんが、この間友人がナンパ目的?と言うと語弊がありますが、人間関係を円滑にする一発芸としてマジックを覚えたいと相談してきましたわ。

日常でも違和感なくできるかっこいいマジックを所望されたのですが、改めて考えるとマジックはコミュニケーションツールと考えたとき、結構コスパ悪い気がしてきましたの。

マジック使って喋れる人は、マジック以外の物でも喋れますわ。

ある程度かっこよく見せるにはマジックよりフラリッシュ的な要素が強いですし、日常にあるものという縛りを付ければなお難しいですの。

とりあえずクロースアップ系のマジック本を投げつけておきましたわ。

 

Phenomental! by Dustin Dean

さて、今回紹介いたしますのはPhenomental! ですわ。

Dustin Dean様による著書であり、Fraser perkar様やLuke Jermay様あたりで検索かけているときに見つけたものだった気がしますの。

メンタル系始めたばかりの時、商品レビューを鵜呑みにしてかって泣いた時期があるのですが、その時期に買い込んだものの一つですわね。

これは比較的落ち込まなかった記憶がありますわ。

内容としては結構特徴だったメンタルマジックの集まりですわね。

実践的か否かが絶妙に判断に困る程度の、まぁ起こるだろうな、別にやるのも怖くないな、ただ確実ではないな、といったレベルの範囲で、メンタル系の中では良心的な部類ですの。

わたくしは好みの物が見つかったので、個人的には結構好きですわ。

レビュー

Vaporize

トランプの中から1枚のカードを思い浮かべてもらいます。

目をつぶってもらい、手の上に1枚ずつカードを配っていきます。

数枚配ったうえで、自分のカード以外が解けていくイメージをしてもらうと、手の上には思い浮かべたカード1枚が残っています。

感想

面白いですわね。

疑似感覚を生み出す系の物はもともと好きなのですが、これは簡易にできてそこそこ不思議なのでよくやりますわ.

カードを使うメンタルマジックあるあるなのですがカードマジックの言い回しのみを変えたようなものが多く、そういったものはマジック臭がぬぐえないのでそこまで好んでいないのですが、こちらは感覚的な現象なため、メンタル感が強く出ているのも好印象ですわね。

ただ、練習しないとうまく疑似感覚を起こしづらいですわ。

肝心の1枚のカードを当てる方法は、お好きなものをと丸投げですわね。

マークドとか使えば簡単にできる気もしますわ。

 

一対一が好ましいトリックですわね。

 

The "WatchStop" Principle

二人の行動を同時に止めることができます。

感想

面白い原理ですわね。

そういわれたら確かにそうなるし、ある意味当たり前なところがありますが、結構いろんなところで使えそうですわね。

何かしら応用して色んなマジック作ったりできそうですわ。

PKタッチ関連に混ぜてみたり、同調をテーマにしたマジックで使うと良いかもしれませんわね。

現象もタネも素朴なだけに、説明できないマジックを作るときにもいいですわの。
ここでも、そうなる、としか言われてませんし。

ストップフォース+当たり前なこと……的な感じかしら?

わたくしがこれをするときは、失敗の可能性を下げるためにも多少工夫しつつ、失敗してもその現象をカットできるようにしてますわ。

失敗する可能性を考えてアウトなりなんなりを用意しておけば、気軽に差し込める同調現象となりますの。

こないだかなり攻めたBody Trickに応用しましたが、成功率が何とも言えない&当たり前なことを無視してるので、ただのストップフォースとなりましたわ。

 

Influenza

相手の決定に影響を与え、好きな時間を選ばせることができる。

感想

かなり好きですわ。

ビレット二枚を使った簡単ながら効果の大きいマジックですわね。

フォース的な書き方をしましたが、厳密には違いますの。

時間である必要もありませんわ。土地でも名前でもなんでも行けますわ。

イメージとしては、「マインド・ミステリーズ2第五巻」のインサイド・ザ・フォールドに近いイメージですわね。

ステージ演目ですが、ちょっとしたサトルティを犠牲にする&検めをひとつ無くすことを覚悟でクロースアップにもできますわ。

 

ただ、ビレットワークに精通している人からしたら目新しさは感じないと思いますの。

うまくクロースアップにまで落とし込みたいですわね!

 

The UP-Force

過去の記憶を映像的に読み取り、その中に出てくるものの色を当ててしまいます。

感想

かなり直接的なサイフォースですわね。

わたくしこの手の言語に頼る繊細なメンタルマジック、好きではあれど実用面から見たら嫌うことが多いのですが、これはうまく応用すればいい感じにうさん臭くできる気がしますわね。

日本人に合わせた再現を考える必要があるのが難点ですわ。

わたくしが二度ほど試してみたときは、お祭りで当てはめてみましたの。

占いなどを行う方がコールドリーディングと組み合わせてやるのが良いですわね。
特に公開で占いなどをするときは、一種のデュアルリアリティ的に読み取りができるようになりますわ。

ただ、あるあるではありますが、一歩間違えるとただの会話になりかねないんですの。
言い回しに頼る分、客によっては死にますわ。

 

怖い話というか、思い出などで作ってみたいですわね。
アウトを作ってうまくやれば、良いビザーになる気が……?

 

The Mind-Meld Principle

観客二人の心がつながります。

感想

単体のマジックというより、サトルティに近いものですわね。

成功したらラッキー、しなくても雰囲気作れますよ、といった部類の物ですわ。

PKタッチや、2人が同調する感じのマジックの前座として行うもので、わたくしはそのような思考に至らなかったのでたぶん日本では使えないですわね。

言い回しなどを変えていけば、日本でも通用しそうなものが探せそうですが……

The UP-Forceを応用していくのもよいかしら・・・?二人の共通の記憶を探りますとか何とか…?

The UP-Force自体、二人でやれば外れ値も下がるだろうし、結構よいのでは…?
片方当たれば御の字ですし、もう片方はアウトで巻き込んでしまって…?

これもビザールーティンの最初のほうに組み込めるのでは…?

 

Out of Uranus

借りたデッキで、混ぜさせたうえで、観客に色の選択がさせられるOut Of This Worldです。

感想

そりゃ混ぜた状態でもできますわね!!!!!頓智か!!!!!

って思いましたけど、マジシャンじゃなければ別に不思議に思わないのかしら…?

後半は結構考えられているので好きですが、わたくし自体あんまりOut Of This Worldやらないので……。

フェア感がそんなに出てるわけでもないですし、これやるなら本家本元でいいかなって思いますわ。

 

普通のカードマジック本とかに入ってたら文句も言いませんが、今までいい感じのメンタルものが並んでいたのに急にこれが来たので、ちょっと萎えましたわ……。

The Muse

ブランクカードに名前を書いてもらい、演者は見ないままシャッフルし裏向きに配る。

どこにカードがあるか、裏向きのまま観客が当て、演者は書いてある名前をそのまま透視する。

感想

気軽にできる良いメンタルマジックですわ。

開示のタイミングも奇麗ですし、相手が当てる演出も名前を当てる演出も驚きが強いので、簡易さにしては効果がしっかりしているといった感想ですわ。

ただこれ、Olivier Boes様のCeulia Forceを知っていないとできませんわね。
旧Olivier Boes様のサイトでは販売されていた(七年前)そうなのですが、現在は販売されてなさそうですの。

厳密には知ってなくてもできるのですが、観客が当てる部分が微妙な感じになりますわね。

知っていても微妙な気がする……。

ただ実際やってみればうやむやにそれっぽくなるという……。

デュアルリアリティ的ですが、一対一でもできますわね。

 

ここまで読み返して思ったのですが、不思議でなくとも不思議そうな顔するのが一番重要なのでは…?

 

Master of Puppets

観客の手のひらから、「気の紐」を引き出す。

それを相手の指に結び、引っ張ると手がそれに合わせて動く。

最終的には体の全体が、その紐に従って動くようになる。

感想

ボディトリックから始まり、暗示へと進み、インスタント・ストゥージで終わるものですわね。

ΦにあるPuppetterと似た空気を感じましたが、タネに関してはかなり違いますわね。

構造としては似ている…?

ただ、個人的には第二段階の暗示自体、一種のインスタント・ストゥージなんじゃないか…?と疑ってますわね。
観客がノリに載ってくれているタイプの。

それもある意味暗示というのか…?

 

最初のボディトリックは、日本語で見たことがないので、日本では結構バレずに使えるんじゃないかなって思いますわね。

特にビザーに応用が利きそうな…?

Puppetterと混ぜても面白くなりそうなのですが、Puppetterができるんであればそちらのほうが効果面が強いですし、何か要素を加えるとしても気の紐の部分ぐらい…?あってもなくても変わらんくない?
といった感じですわね。

 

まとめ

わたくしが好きな部類のビザーマジックに応用効きそうなアイデアがいっぱいあり、大満足でしたわ!

結構挑戦的ながらも、アウトもあって試しやすい部類の物が多かったですわね。

わたくしこういう素材提供をしてくれるタイプのレクチャー大好きですわ。創作意欲がわきますの。

正直、買った当時はあんまり魅力を感じなかったのですが、読み返すと楽しくなってきて、色々秘密にしときたい気持ちが出てきましたわ。
レビューしなきゃよかった……。

とはいえメンタル系のレクチャーでデュアルリアリティやら言葉遣いに頼ったタネが多いですし、確実に人は選びますの。

Jermay‘sMind好きからしたら危ういわりに物足りなく、Fraser perkar様作品から見たら十分許容範囲内であり、少しはずれなPeterTurner様よりかは好ましい感じのレクチャー…?(伝わりそうで伝わらない例え)

Fraser perkar様で無茶ぶりに慣れたあなた、におすすめなレクチャーでしたわ!

 

それでは御機嫌よう。