ごきげんよう。
お嬢様マジシャンですわよ!

最近いろいろとごたごたが酷く、レビューが安定して更新できていないことをまず謝罪いたしますわ……。

 

最近デュアル・リアリティを使った星座当て?を作ってみたのですが、理想が月として、泥団子みたいな作品になってしまったので、気を入れ替えて基礎から再度学びなおそうと思いましたの。
R‐指定もフリスタで基礎から学べと言っておりましたし。

 

そんなこんなで最近は、今まで流し読みで積読していた「13ステップ to メンタリズム」とか「A piece of my mind」といった物を読み返しておりましたわ。
基礎を踏まえて私の星座当てが生まれ変わったら、またいつかどこかで公開いたしますわね。
そんな日が来るのかわかりませんが……
いやほんと闇鍋過ぎて……

あ、いつものことですが、Fraser Parker様作品をレビューするすると言って今回も違いますわね。
長いのですわあの人……。

 

 

Goats Grimoire by Jose Prager

完璧に名前買いしましたわね。

「ヤギの魔導書」
とてもオカルトチックですもの。
中身はビザー関係なく、普通のメンタルマジックものですわね。

勉強不足のため、Jose Prager様のことを全く知らなかったのですが、共著者がPeter Turner様、Luke Jermay様 と豪華だったので買ってしまったというのもありますわ。

購入サイトは「E-mentalism」
お値段は25$でしたわ。

関係はありませんが「E-mentalism」は私が気になってるメンタリスト(Luke Jermay ・Peter Turner・Fraser Parker・Lewis Le Val)が多く限定商品を出品しておりまして、個人的に熱いですわね。

レビュー

3386

観客と演者がお互いにお互いのPin番号を当てる。

感想

Luke Jermay様 と共著で、Peter Turner様の追加のアイデアがついていますわね。
というかPeter Turner様の追加のアイデアはほとんどの作品につけられていますわね。

 

原理としてはメンタルをかじる人であれば最初に通るものですが、なるほど確かに相手に当てさせる演出にも応用できるな、と感心いたしましたわね。

「観客がMind Readingする」という演出は、「観客をMind Readingする」と原理的には変わらず、メンタルが読めてしまえば、観客が当てた演出も可能になってくるのですけども、まさにそれを図で言ったような感じですわね。

理論としては理解できるのですが、なんでこの発想が出なかったのだろうと悔しかったですわね。

また、使われてる原理のサトルティも上手いものでしたわね。
サトルティの原案がどこかはわかりませんが、ほかのマジックで同じ原理を使う時でも応用できるなぁと感心いたしましたわ。

当てさせるPin番号のフォースの仕方も、まぁ無理はなくといった感じでしたわね。
もう少しクリーンにしたいなとは思いましたが、どの方法でもはまるのでお好きなメンタルフォースを使ってくださいませ。

 

This Eye

観客の目をのぞき込むことで、観客に近々起こる出来事を予言できます。

感想

これも同じくLuke Jermay 様との共著ですわね。

端的に言ってしまうと、ビレットの読み取りですわ。
予言チックになるのは言い回しで、要素を読み取ることで驚きを与えるタイプのマジックですわね。

 

読み取りの方法はへ~って思うものですし、怪しい動きも少ない読み取りになると思われますわ。
ギミックも簡単に作れて、難易度は低いですわね。

ただ、少し汚いですわね……。お嬢様にはできないタイプのものでしたわ……。
原理は違いますが、Nefesch様の「LiFT」と同じ汚さですわね。
なんでこうビレットを読むタイプのものは汚いのですか……(偏見)

Peter Turner様の追加アイデアで別の読み取りもある……という過去の読み取りは結構有名だしこれするぐらいなら別のものでもよい気がしますわ……。

 

実際作ってない分どの程度明確に読めるかも不明ですし、リセットもすぐできるとのことですが、実践的かどうかはまだ未検証ですわね。

また作ったら追記いたしますわ。

 

The Goat Knew Me

三つのものが置かれ、どれが選ばれるか最初から予言されている。

感想

こちらはPeter Turner様との共著ですわね。

まぁ、そうだろうなぁと思う解決法でしたわ。

明らかにする方法が少し特徴的でしたが、まぁそれだけですわね。

言い回しや、合間に挟まれるリーディングは、雰囲気作りに良いと思いますわ。

Peter Turner様による追加のアイデアもありましたが、特に目新しいというか、やろうと思うものはありませんでしたわね。
仲間内でお遊びでやる感じですわ。

 

HeavyAmnesia

観客全員に対する記憶喪失演技

感想

こちらもPeter Turner様との共著ですわ。

この本で一番好きな演出ですわね!!!

 

構造としては二段階

・演技の参加者が記憶喪失する
・観客全員が記憶喪失する

といった感じですわ。

 

二段階目はマジックになっており、一段階目がメンタル的な記憶喪失ですわね。
二段目がいわゆるアウトになっているため、これを使えば好きなだけ記憶喪失法の練習ができますわ!

ただし、この本自体にはそこまでしっかり記憶喪失のさせ方は書いておりませんの。
「スカルダガリ」にあるRGMや、「Φ」に乗っているFAIなどを練習するのに合うかななんて思いますわ。
もちろん忘却催眠の練習にも良いですわよ。

 

正直二段目はマジック感が強すぎて、記憶喪失プロットとしては信ぴょう性に欠けそうですが、人によっては本当に驚かれますわ。

 

Mind Flight

一人の観客をステージにあげ、封筒を渡したのち、その場で好きな場所を空想してもらう。
封筒を開けると、その空想してもらった場所が予言されている。

感想

Luke Jermay との共著ですわ。

簡単に言えばプレショーワークですわね。

簡単に作れてばれにくいインプレッションデバイスの紹介がメインですわ。
読み取りに時間がかかるけども、渡して確認させてもほぼバレないのは良いですわね。

 

Peter Turner様の追加アイデアも素敵ですわね。

少しばかりのデュアル・リアリティが含まれていますが、かなりうまく使われており、よりリーディングされている感が強く出ていますわ。

読み取りの面で少し制約があれど、ステージかパーラーでやる分には問題ありませんし、バリエーションも作りやすいので、和風なビザーに変更させてみたいななんて思っていますわね。

Psychological Jar

観客をステージにあげ、何か言葉を思い浮かべてもらいます。
その後何度かその言葉を変えてもらい、どこにも書き留めておらず、誰にもわからないことを証明してもらいます。
その状況で、思い浮かべた言葉を当ててもらいます。

感想

Peter Turner様との共著ですわ。

うーん、そうなるのか…?いやまぁなりはするけども…?といった思いですわね。
結構強引というか…まぁ…うん……って感じですわね。

強引なところに対してのアウトがないのが少し怖いですわ。

ただ、似た種を行う人がみんな心配する問題に対しての対処法について乗っていたことは幸いですわね。

デュアル・リアリティとプレショーを用いたもの、といえば何となく想像はつくかもしれませんわね。

そういう系統のマジックを好んでいて、言い回しのバリエーションを増やしたい方は良いかもしれませんわ。

Mr. Green System

その場で思いついた単語が、あらかじめ封筒の中で予言されています。

感想

ユーティリティデバイスの紹介ですわね。

作りやすい自作ギミックが複数乗っていて、どれも使い勝手良く面白いのがこの本の良いところですわ。

 

面白い現象が起こせますし、応用も効きますわ。

実際使うかは置いといて、作っておきたいなとは思いましたわね。

ギミック自体はありきたりですが、こう使うのもありなのか……と、少し驚きましたわね。
音とかが多少気になりますわ。

 

Goat Touch” aka “Guarded

カップルを舞台にあげ、目を閉じさせます。
女性のみに触れますが、男性も触れられた感覚を得ます。

 

感想

Morgan Strebler様とPeter Turner様を加えた共著ですわ。

かなり簡単にできる、PKタッチ現象ですわね。

これ単体で行うというより、ほかのPKタッチと合わせて使うほうが良いですわ。

タッチング・オン・ホイとかにも応用できそうですわね。

 

Blank Bank

架空の銀行番号と、架空のオーナーを考えてもらい、それらを読み取る。

感想

Peter Turner様との共著ですわ。

簡易のPeek Walletの作り方と、それを使ったマジックですわね。

大胆な作り方なんですけども、大胆すぎますし誰か考え付いて使ってるだろうと思いますわ……。
と思って読んでたら似た原案は別にあってもう販売されてないそうですわ。

Peter Turner様によるWalletとビレットを使う理由付けが優れてますし、冗談めかした雰囲気で行えるようになっているのもよいですわね。
ストリートにもあっていると思いますわ。
Walletを調べようとされたときに困りますが。

個人的には結構好きですの。
今まで数度やりましたが、思いのほか財布って調べられませんのね。Peter Turner様の言い回しが良いのかしら?

 

PK Team

机の端に置いたカギが、落ちます。

感想

Luke Jermay様 との共著ですわ。

とても簡単にできますわね。

これ以上なく簡単で楽な解決法なのですが、慣れれば効果は強いですわ。

この手の交霊術に応用しやすいものはわたくしとても好むのですけども、そういうのに興味がない人が見たらなんだこれって感じだと思われますわね。

使う材料も手に入りやすいですし、ほかのものでも応用が利くと思いますわ。

 

まとめ

全体を通して、応用の利くものが多く乗っていたものですわね。
読んでてワクワクしますし、初心者でもやりやすく現象もかなり確実に出ますわ。

様々なメンタルマジック概念(デュアル・リアリティ、プレショー、ピーク、インプレッションデバイスなど)がバランスよく入っていて、どれかに苦手意識がある人でも全体を通してみれば得るものがあるかと。

ただ、革新的な原理や自作ギミックがあるわけではないため、ある程度メンタルマジックかじった人には物足りないかもしれませんわね。
実用と難易度のバランスが良いなぁと思いましたわ。

 

それでは御機嫌よう。