さぁお待ちかね(?)のレビューのお時間です!いぇー!

記念すべき第一回目は!インスクリュータブルのレッド!!わぁーパチパチパチパチ

ということでね、このDVDのレビューを書きます。レビューのために最初から観ました。疲れました。

あんまりDVDをちゃんと観るってしてこなかったから中々疲れるなぁと……いや、その分質の高い学びに繋がるでしょうけど。

今回ジョセフバリーさんのマジックをまじまじと見たわけですけど、この人あれですね、なんとなくジェームズブラウンさんに似てます。不思議を態度で作るタイプの人です。

私は結構そういうタイプが好きなんで、今回DVDを観た事で幾つか刺激を得ました。

インスクリュータブル・レッド

さてさて、一応全体をささっといきますかね。

:レインマン:

記憶術風と予言(?)系の二段構えです。個人的には記憶術はあまり好みではないんですけど、記憶術系のアクトがあれば流れを作りやすいなぁって時や簡単に印象付けたい時なんかにはいいかもしれないなぁって思いました。

大してメインに据えてなくてもあんまり忘れなさそうだなってくらい簡単なのに記憶術としての現象をおこせるので、ストックしておくと便利かなぁと。

大胆な解決法で、まぁ少し練習はした方がいいかなとは思いますけど、すぐに実演可能です。

記憶術系の演出が苦手でないならお勧め出来ます。

加えて二段目の予言。これは足すも足さないもお好きにどうぞって感じで、記憶術ではなくマジックとして締めたい人にいいと思います。

DVDの日本語字幕で書かれてた文ではちょっと弱いかなって思ったセリフも、いじってやれば一段階目の演技のイメージをがらっと変えて終われるでしょう。

:プレディクション1:

これ割と好きです。作業量と質問の理由と演出のバランスはとれてないなぁと思いますけど、すごくシンプルというか、簡単なんです。

何も不思議じゃない動きに何の要素を足せば不思議に出来るのかを考えるのにもいいかもしれません。

これはまだ荒削りな未完成品のように思えます。磨いてやる事で持ちネタに出来そうな可能性を感じました。

:プレディクション2:

これは力技感が凄い……その分シンプルですし、不思議だとは思います。現象まで一直線って感じで、なお不思議を起こすというね……とある技法に自信がある人なら楽でいいんじゃないでしょうか。

私は技法の練習用マジックって感じで受け取りました。アイデアが凄いってわけではないし、その程度でいいと思います()

:シンプル・ソート・オブ・カード・アット・エニーナンバー:

うーん……どっかで似たようなマジックみたなぁ……現象直前からは嫌いじゃないんですけど、それまでの動きがダメです。いやまぁ、そのだめなところを何とかするもんちゃうん?っていうポジティブな自分も心の中にはいますけど、紹介されてる手順そのままやろうとは思わないということで。

ただ、思い返してみればすっきりはしてるっていう纏まりはあります。きっとキャラクターの問題もあるでしょうねぇ……マジシャンの作業はあまりないので、手軽さはあると思います。カジュアルにやりたいんや!って人にはいいのかも

:シンプル・マス:

これもちょっとした慣れと度胸が必要な部類ですねぇ……ジョセフさんがDVD全体通しても異質なセリフを使うくらいには客の意識を逸らしたくなる大胆さがあります。

簡単ですねぇ……簡単ですけど、これは現象が弱くないかな……誰得なの?というか、それってそこまですごい?みたいな

これは改良の余地を感じます。まぁそもそも贅肉をそぎ落としたかのようなシンプルさゆえに感じる違和感でしょうから、演出面や使い方を変えてやればお気に入りになるのかもしれません。これもアイデア発表的な感じがします。

ダニさんの何かと合わせられないかなぁ……

:ゼイ・マッチ:

知り合いが何度か見せてくれてたので、「あぁ、これか」って思いながら見てました()

知り合いのを見てても思いましたけど、これは難しい。

作業としては度胸があれば難しくはないです。いやまぁ、ちょっとセットが要るので演技中にセットしたいならカルのスキルが要りますけど。

こいつの難しさはエンディングが不意打ち気味になることで、まぁ別にこれといった気遣いがなくても解説どおりやれば驚かれるでしょうしウケもするでしょうけど、まだ足りないと思います。

この現象ならもっと引き出せるはずじゃないかなっていう可能性を感じます。その分、もやもや感が凄い……。

:ソート・オブ・スプレッド・トライアンフ:

このDVDにしては珍しく、スライトに偏ったマジックです。

このDVDの肝はフォースだと思いますけど、この手順ではそのフォースよりもスライトによって生み出される不思議がポイントになってます。わざわざそのフォースする意味ある?って感じです。

これがまた慣れが必要で、解説みてから3回ほど試してみましたけど、上手くいきませんでした。

ただまぁ、全然出来ないということもなく、あともうちょいって感じなので慣れたら出来るんでしょうね。高難易度ってわけでもないし、練習しておくと色々応用できそうです。

この技法以外は普通にトライアンフです。余談ですけど、現象の見せ方はあまり好きじゃないタイプでした。

:ホフジンザーズ・エース:

中々面白いです。場を広く使ってこの現象起こすのはいいですねぇ

セットが要るって時点でやる気にならないのと、そのセットも中々自然に出来る気がしないってので覚える気があまりなかったマジックですが、セットできる人はいいんじゃないでしょうか。

怖いところもありますがなんとかなるでしょう。

私にとっては難しくて出来ない部類のマジックですが、この現象は割と好きです。もっと簡単にならないかなぁ……

:カウント・トゥ・エース:

現象は好きな部類です。何を観て覚えたのか忘れましたけど、私がやるDo as i doと似てます。

ただしスライトが要る……!観ながらちょっとやってみましたけど、いやこれその速度では出来んわって諦めました。思い出した時にちらちら練習します。

シンプルソートなんちゃらでダメだって言ったのと同じような要素がありますけど、これの場合は演出的にまだいけそうです。(気にはなるんで変えられるなら変えたいけれど)

:シンク・ストップ:

これ難しくないかな……とはいえこのDVDで一番好きかもしれません。

エンディングあたりのは似たようなのタマリッツさんやっとったな……っておもいましたけど、それも好きで、こう……客が不思議な力を発揮したように見えるマジックが好きなんです。

ア・スター・イズ・ボーンとかスプリング・ボードとか……タッチング・オン・ホイでも風船がいくつに分かれたのか~みたいな演出のやつのが結構好きですしねぇ……

このマジックは人を選びます。DVDをみて「あ、できないやつだ」って思った人もいるんじゃなかろうか……

不思議を起こすための技法や仕込みがあればこんな事できるんだぞみたいな感じで、要求されてるものがこのDVDの中では一番ハードだと思います。それでも手順としてちゃんと流れてて、出来るようになりたいなぁと思えたマジックです。

:サブコンシャス・ポーカー:

ギャンブリング系のマジックです。バレたことはない的な事をのちに言ってますけど、マジシャンなら初見で分かるんじゃないかくらいの不自然さがあるのでやるのは怖いよなぁってのが正直なところです。これは態度マジックですねぇ……

その場の雰囲気とか客とか次第では考えますけど、まぁそもそもギャンブリング系あまり好んでないのでやることはほぼないと思います。

ただ、これは楽をするための工夫があるので、その点はプラス評価です。

スライトより態度が大事で、慣れたら楽に出来る類のマジックだと思います。ギャンブリング系が好きだけど楽をしたいんだって人にはいいのでは。

:10カード・ポーカー:

上記と大差ないですけど、ちょっと難しくしたというか、見た目上で不可能性をアピールしたマジックです。まぁ、大差ないので感想も大差ないです。


ざっとこんな感じでしょうかね。今まで見てこなかったのが惜しいなと思えるくらいには収穫がありました。大概フォースが重要になりますけど、それも試したところそこまで難しいものでもなさそうですし、そうじゃなくても初めて見たハンドリングがあったり、面白いつくりのマジックがあったり。

なにより、付け加えたランダムさによってシンプルな不思議を作るというのは他ではあまり見かけない味わいがありました。

難しい操作がないので実際のストレスは少ないし、カジュアルにできるので良い作品が多いです。

とはいえ!とはいえ!

サイコロジカル・フォースが大きな壁だと思います。今まではとあるフォースとしか書いてきませんでしたが、このDVDで使われるフォースはサイコロジカルフォースかクラシックフォースが殆どです。(ストップ・フォース?も割と使ってますけど、まぁサイコロジカル系でしょう)

苦手意識が強い人も多いんじゃないでしょうか……私も苦手です。

まぁね、ほら、ここのブログの主がね、フォースのDVD出してるからね、見てみたらいいんじゃないですかね(ダイレクトマーケティング)
※販売を終了しました → 2022年4月1日よりPDFでフォースのレクチャーを出しています。

まぁそれはおいといて、このフォースに大して苦手だからやらんわーってなるのか、やってみようかなってなるのか。そこが評価の分水嶺かなぁって感じです。

アウトがないってのがまたハードル高いんですよね……試した感じ、思ってるほど難しくはなさそうですけど、それでも実演は怖いです。丁度いいアウトがないので、ほぼ確実に失敗の雰囲気が出ます。これは怖い……キャラクターとの相談ですね。

このフォースをやらないにしても他のフォースで代用できる面もありますし、フォース使わない手順も幾つか入ってますし、まぁ視聴して無駄になることはないんじゃないでしょうか。

以上!インスクリュータブル・レッドのレビューでした!

というわけで、次回は何にしようか……マジケの品か、ブルーもみるか、他のにとぶか……グリーンもあるから3色押さえるのもアリっちゃアリだけども……

希望があれば、手持ちにあればお応えするかもしれません。いうて日本語で理解できないやつはほんとにざっくりしたものになりますけどね……

まぁ、またそのうちにでも何か書きますんで、そのときはよろしゅう

(月ノ風)

ジョセフ・バリー, ピーター・ナルディ