スヴェンガリ・デック、ミラージュ・デックの構造について詳しく知らない人は、回れ右!な内容です。

知ってるけど、そういうモノを好まない人も恐らく興味はないと思います(^ρ^)

かなり前と、最近に少し知人とこの話題になったので少しだけシェアします。

構造について詳しくは書きませんが、スヴェンガリ・デックとミラージュ・デックはほぼ同じ機構だという事を、ここまで読んでいる方は知っていると思います。

用途が微妙に違うこの2つですが、共通してフォーシング・デックとして使えるというポイントがあります。そして、このフォーシング・デックとして使う場合の工夫…というより事故を減らすために個人的にしている工夫についての話が今回の本題です。

私自身は未だに無事故ですが、他のマジシャンがお客さん相手に事故るのをチョイチョイ目撃して以降、ちょっとした工夫をするようになりました(^ρ^)

起こり得る事故

フォーシング・デックとして使う際の事故はたったひとつ「フォース出来てない」です。

タイミングもひとつしかなくて、「客がカットした時」です。で、このカットするタイミングでの事故で、最も見かけたのが、カードの長辺側を持ち上げてしまうケースです。

考えられる理由

  • 指示が悪い
  • 客の手が小さい

この2つの要因が合わさると、長辺側を持ち上げるという事が起きます。

指示が悪いことに関しては、持ち上げる動作をデモンストレーションしたり、デックの左右に障害物を配置して、正しい方向からカットしてもらえるよう誘導してやれば大幅な改善が見込めます。

しかし、日本人の女性など手が小さい場合、指示やディスプレイをしっかりしても、持ちにくさから指が届きやすい長辺側を持ち上げようとします。

マジシャンが手の小さい人を選ばなければ良いだけでもありますが、場合によってはそう言ってられないこともあります。

そこで、私がしている工夫は…

事故防止の工夫

「マークをする」

マークと言っても複雑なものではなくて、フォース・カードとその他のカードが判別できれば良いので、簡単なもので充分です。

適当にカットしても50%の確率でトップにフォース・カードが来るので、自分の運を信じるのも悪くありませんが、フォース・カードかどうか分かるマークをしておけば、例え正しくないポジションでカットされたとしてもルーティンを続けることが出来ます。

またミラージュだとスプレッドやファンをしても見えてるカードは常に同じ種類ですし、スヴェガリでもドリブルしてる時は常に同じ種類のカードしか見えません。つまり、見えない方のカードにマークをしておけば、基本的にそれが露見することはないわけです。

フォース・カードを見分けるための目立たないマークで良いので、入念に調べられない限りは見つかることは…というか、そもそも性質上デックを改めさせることは出来ませんしね!!

マーキングの位置

ちなみに、マーキングの位置は自由です(^ρ^)

スヴェンガリ・デックの場合スプレッドした時に見える位置には無い方が良いと私は考えていますが、その辺は好き好きですね!

ミラージュであれば性質的にどこにしても問題ありません。

個人的なおすすめポイントはカードの中央部。中央の上下にすれば1枚につき2箇所で済みますし、センターを削る方法を使えば1箇所で済みます。(センターを削るよりは、白の油性ペンで上下に点を打つ方が早いです…)

センターでは無く、スプレッドした時に見えたほうが良いよって人は、四隅に点を打ったほうが隠密性が上がります。

ルーク・ジャーメイがどっかのレクチャーで言っていましたが、対角線上の二箇所にマークをするだけでは見つかりやすく、やるなら四隅にしたほうが良いとのことで、私もそれに倣ってマークトデックは四隅にマークをするようにしています。

ということで、ちょっとしたカスタム案でした(^ρ^)


今回スヴェンガリ/ミラージュの話になったのは、つい先日、ここのブログでも投稿をしてくれているCT君が、市販品ではあまり見ないタイプのスヴェンガリ・デックが欲しいということで、久しぶりに自作したのがきっかけです。

よくあるスヴェンガリ・デックはフォースカードがショートカードになっていますが、作ったのは逆バージョンです。

市販品だとトップにフォース・カードが来るので移動系の現象も出来ますが、こちらはそれが出来ない代わりにフォーシング・デックとして市販品より使いやすいかなと思います。

トス・アウト・デックとしても使えますしね?

なお、市販のショートカードを使ったほうが早いという意見も出そうですが、自分用に少し機構の違うデックを作る予定だったので、もののついでに作ったという事情もあったり無かったり(^ρ^)