なんか前回の投稿がやたら伸びたので、カードマジック編も出していきます。割と適当なので、そのうち怒られそうなんですけど、今の所苦情や訂正の問い合わせは来ていません。

カード・マジック(Card Magic)

カードを使ったマジックのこと。使うのはトランプ以外でも良く、カード状であれば何でも良いと主張する人もいる。極端に言えば「〜枚」と数えられるものなら、葉っぱでもカードマジックはできるとかなんとか。

プレイング・カード(Playing Cards)

トランプの正式名称。カード・マジックは基本的にこれを使うものがほとんど。マジック関連で単にカードと言えばこれ。

なお、トランプは日本での呼称で、本来の意味は一部のゲームにおける「切り札」。ドナルド・トランプが合衆国大統領になった時はある意味お似合いだと思ったり思わなかったり。

非マジシャンには伝わりにくいので、筆者は概ね「トランプ」と言うようにしている。(帰国子女だからって横文字をネイティブな発音にしてる人が苦手なタイプ。日本人相手なら日本基準で良いじゃない…)

トランプはタロットの派生と一部で言われているが、実際にはトランプのほうが先に存在している可能性が高い。トランプとタロットに共通の祖が存在し、それぞれそこから派生したとも考えられている。

バイシクル(BICYCLE)

自転車を意味するが、マジックではトランプの1種。世界で一番マジシャンに使われているらしい。

よく使われている理由に「安価で手に入り易い割に質が高いから」と言われているが、これはアメリカ限定。日本では定価600円(税別)で売られている。コストコなら1ダース2400円以下(~200円/デック)で手に入ることもある。コストコのバイシクルが安いのは世界共通認識との噂も。

サイズ(Size)

  • ブリッジサイズ:約57mm×約89mm
  • ポーカーサイズ:約63mm×約88mm

マジックではポーカーサイズが推奨されており、ポーカーサイズ絶対主義みたいな人もいる。逆にトミー・ワンダーはブリッジサイズを使用していたりと、手の大きさに関わらず使いやすいものを使うのが一番と考える人もいる。

個人的な意見としては、可能な限りポーカーサイズを使った方が良い。何かと便利なので。

デック(Deck)

カード1組のこと。トランプの場合52枚が揃っている状態を特に「フルデック」と呼ぶこともある。26枚だと「ハーフデック」

日本のカードゲームプレーヤーやタロットユーザーは「デッキ」と言う。デックと呼ぶのはほぼマジシャンなので、マジシャンを探し出すのに使えるかも知れない。

パイル、パケット(Pile, Packet)

  • パイル:山、比較的大きいかたまり
  • パケット:少ない枚数のかたまり

と、区別してみたが、アメリカ英語とイギリス英語の違いだけという話もある。

少数枚のみを使って行われるカードマジックを「パケット・トリック」と呼ぶ。「マジシャンは好きだが、非マジシャンには受けない」などと言われるが、現象の選択と演出次第ではそうとは限らない。いずれにせよ、工夫が必要な時点で玄人好みなのは間違いない。

トップ / ボトム (Top / Bottom)

デックやパイルにおいて、一番上がトップ、一番下がボトム。

特に指示がない場合はフェイスダウンであるため、トップカードのフェイスは見えない。

フェイス / バック (Face/Back)

  • フェイス:数字やマークが書かれている面
  • バック:数字やマークが書かれていない方の面

非マジシャンはあまり気にしないので「フェイスを見て」なんて言っても伝わらないことがある。

最近流行りのオリジナルデックは基本的にバックのデザインを売りにしている。

フェイス・アップ / フェイス・ダウン( Face up/ Face down)

  • フェイスアップ:表面を上向きにして置いてある状態。
  • フェイスダウン:表面が下向きに置いてある状態。

天地

カードのフェイス及びバックで上下の区別がある時、「天地がある」と言われる。

フェイスに天地があるものを特にポインター・カード(Pointer Card)と呼ぶが、あまり知られていない模様。

スート(Suit) / 数字(Number)

フェイスにかかれているマークの事。トランプだと♠♣♢♡の4種(機種によっては表示されないかも?)。

数字は数字、A,J,Q,Kとアルファベットが含まれているが、「好きな数字」を聞かれた時はこれらからも選んで良い。

「52枚全ての数字を足すと364になり、ジョーカーを足して365日を表す」と言われるが、偶然という説が濃厚。

占い/儀式用にデザインされた近代のタロットですら採用していないため、狙って作られとは考えにくい(個人的感想)。

ピップス(Pips)

フェイスでコーナーに小さく書かれている数字とマークの事。

四隅にある場合、特にフォー・イン・ピップス(Four in Pips)と呼ぶ

ショート・エンド / ロング・エッジ (Short end / Long edge)

  • ショート・エンド:カードの短辺。
  • ロング・エッジ:カードの長辺、サイドとも。

単にエンド、エッジ(サイド)とも呼ばれる。

  • トップ・エンド:身体から離れた方の短辺。立てた場合は上。
  • ボトム・エンド:身体に近い方の短辺。立てた場合は下。

デュプリケート(Duplicate)

「複製、複写、写し、そっくり同じもの」を意味する。同じカードのこと。

デックの種類によっては2枚のジョーカーがデュプリケートになっている(割と珍しい)。

メイト・カード(Mate cards)

同じ色、同じ数字のカード。

例:クラブの7とスペードの7。

手技(Technique)

スライト・オブ・ハンドで使われる超基本的な語句を一部抜粋して紹介する。(超多いんで、全部入れるのは無理です…はい…)

文字だけでは伝わりにくいので、動画を作りました(゚∀゚)

グリップ / ポジション (Grip / Position)

カードを持つこと。カードが保持状態された状態を指す。

ディーリング・ポジション(Dealing position)

カードを配りやすい状態に保持していることを、ディーリング・ポジションと言う。右利きの人は大体左手で持つのが基本。使うテクニックにより、「深め/浅め」に持つことがある。

メカニカル・グリップ(Mechanical grip)とも呼ばれるが、ディーリング・ポジションと区別しているケースもある。

エンド・グリップ(End grip)

トップエンド中央辺りに中指、ボトムエンド中央あたりに親指を当て、つまむような持ち方。右利きの人は右手で持つ。

ビドル・ポジション、ビドル・グリップとも呼ばれる。私はこっちのほうが馴染み深い。

カット(Cut)

カードを2つに分けることを言う。上下が完全に入れ替わるのを特にコンプリート・カットと呼ぶ。

シャッフル(Shuffle)

カードを混ぜる動作を指す。

オーバー・ハンド・シャッフル

エンド・グリップから行うシャッフル。

「手が大きい欧米人がよくやる」なんて紹介をされるが、日本人女性のように手が小さい人でも比較的やりやすい。

私が好きなシャッフル。

ヒンズー・シャッフル

日本人がよくやるシャッフルを、エンド・グリップでカードを保持した様な混ぜ方。本来は左手を動かしてカードを混ぜる。

日本人がよくやるシャッフルはジャパニーズ・ヒンズー・シャッフルと呼ばれることがあり、枚数の多いカードを混ぜる時に使われやすい。持ち方以外にも右手が主に動く等、ヒンズー・シャッフルとは微妙に異なる。

リフル・シャッフル

カットされたデックを親指で弾きながら交互に噛ませる混ぜ方。

「ショットガン・シャッフルはカードを痛めるぜ」と言われる混ぜ方と言えば分かりやすい世代がいる。しかし、ショットガン・シャッフルとリフル・シャッフルは違うものという指摘もある。

基本的なやり方はテーブル上で行う。空中でやる方法もあるが、いずれにせよ正しく行えば天地は混ざらない。

ファロー・シャッフル

カットされたデックのエンド同士を押し当て、一枚ずつ噛み合わせる混ぜ方。

26枚ずつが交互になることを特に「パーフェクト・ファロー」或いは「パーフェクト・シャッフル」と呼ぶ。

パーフェクト・ファローができないと成立しない現象があるため、5回くらいは素早く確実に行えると便利。

当サイトでは、基本的にファロー・シャッフルと言えばパーフェクト・ファローを指す。

フォールス・シャッフル/ カット

シャッフル、或いはカットしたように見えるが混ざっていない技法。

スプレッド(Spread)

カードを広げる動作。左手から右手に送る動作を主に指す。

テーブル・スプレッド

テーブルの上でカードを広げること。横一列に広げるのをリボン・スプレッドと呼ぶ(?)。

単にスプレッドとも。

ファン

特に扇状に持つことをファンと呼ぶ。(ここではファンはスプレッドの下位カテゴリという位置づけ)

バリエーションに、プレッシャー・ファンがある(カードの滑りが悪かった時代の技術?)。 カードの質が悪いけどファンをしたい時などに使える。できるとマジシャン受けが微妙に良い。

ドリブル(Dribble)

ビドル・グリップからカードを1枚ずつ落とす動作。

やや変形して、カードの対角線を持つとやりやすいが、ビドル・グリップにしないと出来ない技法があるため、正しいやり方を覚えることが推奨される。

スプリング(Spring)

カードを弾いて手から手へと飛ばす動作。ドリブルの逆とも言える。

カードが弾力で飛ぶため、ほぼ水平方向にも飛ばせる。

マジシャンと言えばこれを思い浮かべる人も多い。

リフト(Lift)

カードを持ち上げる動作。

2枚でダブル〜、3枚だとトリプル〜、複数枚をまとめてマルティプル・リフトと呼ぶ。

リフトは持ち上げる動作であり、厳密には引っくり返す動作は含まれないが、マルティプル・リフトを解説する際にはそこまでが1セットになっていることが多い。

ターン・オーバー(Turn over)

カードを引っくり返す動作。

(余談だが、私がやるアンビシャスカードの手順ではマルティプル・リフトをした後にターン・オーバーをせずカードのフェイスを立てた状態で相手に示す)

ちょっとこの辺で区切ります…カードマジックの用語は多いですね…カードマジック事典などを持っていますが、特に見ないで書いているので間違っている箇所があるかも知れません(ぉぃ)

気が向いたら随時追加していきます。

なお、勢いで動画を作ってみましたが、スプリングとドリブル、マルティプル・リフトが入ってないですね…