「対集団における催眠誘導の考え方」なんて仰々しいタイトルを付けていますが、要は私が複数名を相手にどうやって催眠誘導をしているかという話になります。

対個人で誘導率を上げる方法については各所で言っているので過去の投稿を読んで頂くとして…

集団催眠の基本

基本的にはメスメリズムの手法が最適だと考えています。なんせ催眠が誕生する前からステージ催眠を行っているわけですし、ノウハウの蓄積もあります。

この辺の話については過去の投稿を見ていただいたほうが早いですね。

→『現代に残るメスメリズム』(※会員向けです)

これを読めば日本で一般的に手に入る催眠関連本が如何にメスメリズムに侵食されているかが分かると思います(適当)。

特にマジシャンが「催眠術できます」って場合、ほとんどがメスメリズム由来の手法であり、催眠の知識があるとは言い難い状況なのも仕方ないといえば仕方ありません。そもそも最新の定義では「催眠術」はありませんし、「催眠術」という単語を使っている時点で知識がないのが露呈して…(ry

対集団は簡単?

まず…個人への催眠誘導率を上げたいと思っている人がほとんどなのでは無いでしょうか…?

パフォマーマーでない限り対集団への誘導率向上はそこまで必要ありませんし、対集団への催眠誘導が出来るパフォーマーも対個人だと誘導率が激減するケースがあります。

逆はありませんし、やはり対個人への誘導率を上げるってアプローチは間違いではないと私も思います。

話が少しぶれました…

対集団への催眠誘導は対個人に比べ簡単だと言えます。

ただ…意外とその手法について言及されている資料が少ないような気もします。簡単だからと言って方法論を知らなければ出来ないわけですが…

アプローチはみんな知っている?

日本で一般的に手に入る「催眠術の本」の手法が対集団向けになっています。何故か対個人への催眠誘導手法みたいな感じで紹介されていますが…

硬直から始まり、運動支配、感覚支配、記憶、幻覚(±)…

この形式は200年以上前(催眠の概念が存在する前)からメスメリズムのパフォーマンスとして行われていたものと同じです。つまり、この硬直から始めるのは実はそんなに催眠的ではありません。というか、現代的な催眠研究から言えば全くの非効率です。

(これが対個人への手法として紹介されているのが不思議でなりません…掛かりやすい人はこれでも掛かるからだと思いますが…)

なので、硬直から始めるパターンしか知らない催眠術師は、実は催眠をよく知らずに催眠術(定義不明)をやっていることになります。

しかし!

この理論から見て非効率的な手法は「対集団に限って言えば超効率的な手法」と言えます。

被暗示性テストも対集団向けの手法だと言えますし、硬直から始まるのもやはり対集団から掛かりやすい人を探し出すのに効率的な順序だと言えます。

これまたブログ内で言及していることですが、硬直は催眠現象の中では起こる人が比較的少ないカテゴリに属しています。逆に言うと、硬直が起こる人は他系統の現象も起こりやすい傾向があるため、最初に硬直が起こる人でスクリーニングするのは対集団においては効率的なアプローチになります。

ステージ催眠について知りたい人は以下の書籍がオススメです。ステージ催眠のバイブルと呼ばれているくらいですし…(私はあまり得るものはありませんでしたが…)

対集団の要素

一言で表すなら…

「集団である」

まんまですが、これが最大の要素になります。対個人との決定的な差であり、この要素が催眠誘導を簡単にさせます。

対集団でやる機会のある人がどれだけいるか分かりませんが…パフォーマンスとして複数名を相手にやる場合の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 掛かりやすい人を見つける
  2. その中で更に反応の良い人を見つける
  3. 現象を起こす

前者2つはスクリーニングですね。これさえ出来てしまえば現象は勝手に起こります。スクリーニングの時点で現象が起こりますし、そんなに難しく考える必要はありません。

スクリーニング

ショーとして行う場合、制限時間があるため悠長にやっていられませんが、時間的に余裕がある場合は簡単です。

被暗示性テスト:

よく知られているように、被暗示性テストを行います。被暗示性と催眠現象の起こりやすさは必ずしも比例しないと言われていますが、ある程度の相関性はあります。

既に述べたように、集団の中から掛かりやすそうな人を探し出すのに、被暗示性テストはうってつけのステップになります。

(そもそも、対個人で被暗示性テストをしたとして、もし被暗示性が低かったらどうするんですかね?「あなたは被暗示性が低いから諦めて下さい」とでも言ってお茶お濁すのでしょうか? クライアントが1人だった場合それで詰んでしまう気がします。ということで、誘導に直接関わらないような使い方をするくらいなら被暗示性テストはすっ飛ばしたほうがよほど効率的ってのが私の考えです。この辺の話も以前の投稿で言及していたと思うので、気になる方は適当に漁って下さい。)

カタレプシー(硬直):

対個人にやる場合、被暗示性テストから硬直に繋げるのは非推奨なのですが、対集団の場合はアリです。

特に時間を掛けずにサクッと硬直のスクリプトに入って、そこについて来れる人(反応のある人)をピックアップするだけです。

この雑なスクリーニングで反応を示す人であればほとんどの催眠現象が起こる可能性がありますし、後は徐々に高度な現象に移っていきます。

はい、簡単ですね!(超適当)

数こそ力…

母数が多ければ多いほど成功率は上がります。取り敢えず20人もいれば1人くらいは雑にやっても催眠反応を示してくれる人は出てきます。

もちろん技術があればより多くの人数が反応を示しますが、パフォーマンスとして催眠をやる場合、最終的に1〜3人に絞るケースがほとんどですし、より多くの人を同時に誘導する技術みたいなのは特に必要ありません。

対象が多ければ多いほど、より被催眠性が高い人がいる確率は上がりますし、より相性の良い人がいる可能性が高くなります。

結局の所、対集団でパフォーマンス的な催眠をやる場合、最も大事なのは…

「如何に見る人、参加する人を増やせるか」です。

対集団で必要なのは催眠の技術ではなく、人を集める技術です。

すごく微妙な結論に落ち着きましたね…

それだけじゃ面白くないので、ここからは会員向けに私個人がやっている工夫と言いますか、考え方を軽く紹介します。大したことは書きません。サクッと終わります。

マインド・クラス向けコンテンツです

会員クラスが「マインド」或いは「ラボメン」の方のみ閲覧ができます。