最近、某グループチャットで話してたミスディレクションに関する考え方についてです。

ミスディレクション

すっごい基本的な問題として、ミスディレクションってなんなんですかね?(ぉぃ)

マジックをやっているとよく見かける言葉ではあるものの実はそんなにはっきりとした定義を知りません。これが定義だ!と説明できる方がいたら是非教えて下さい。連絡をお待ちしております。

とりあえず個人的なミスディレクションに対するイメージは、「違和感を感じさせない手法全般」或いは「意識を外す手法」みたいな感じです(ふわっとしている)

スライハンドを行う際にガン見されていると、どんなに精巧に動こうと違和感があれば成立しません。そこで手元に対する意識を外す、注視させないことで違和感を感じさせないようにする工夫としてミスディレクションと呼ばれるアプローチが使われるって考え方です。

ということで、今回はスライハンド(技法)を分かりにくくする方法としてのミスディレクションの話になります。

技法感を消す方法として

これまたスライハンドの話で、技法を習得する際に「意識せずともできる」ことが理想として語られていますが、これが何故かとまで説明されていることはあまり無いように思います。

説明されたとしても、「その方が違和感(技法感)が少なくなるから」くらいで、では技法感が少なくなるのかまで突っ込んだ解説は自分の知る限りは聞いたことがありません。

まぁ、大して勉強熱心ではないので単に私が知らないだけで誰かが細かく解説しているかも知れません。もし、そういうのを詳しく解説しているレクチャーを知っている方がいれば、連絡を…(ry

例えばクラシック・パスはどんなに素早く動いても、カバーの動作を加えたとしても、完全に気配を消すことが難しい技術の1つです。だからこそ、色んな人が改良を加え、上手い人は尊敬を集めるわけですが、一部の人は「速い=上手い」と思っているフシがあります。

クラシック・パスに限らずシークレットムーブで大事なのは素早さよりも隠密性だと思いますし、クラシック・パスで言えば動作が小さく音がないこと、始点と終点の形に差が少ない方が違和感がより少ないと考えています。もちろん速いに越したことはありませんが、速さを追求することで余分な意識を発生させるのもよくありません。

そこで重要になってくるのが「意識をしないこと」になります。人間の構造的に意識されない動作は意識されにくいんですよね…(この言い方では分かりにくいんで詳しくは後述)

意識されない動作の例

マジックから少し離れますが、マーシャルアーツでいう「武装解除(Disarm) 」の考え方が参考になります。

拳銃を突きつけられた状態からどうやって脱出するかの訓練で、銃を持っている側は相手が少しでも動いたと感じたら引き金を引くことが指示されます。つまり、武装解除をする側は相手が引き金を引くよりも早く射線から身体を外し、銃を取り上げる必要があります。

しかし、物理的に引き金を引くよりもその動作を完了させるのは不可能であるため、銃を持っている側に動いたと察知されない技術が必要になってきます。

そして、この技術と言いますか考え方はマジックの技法感を消すのにも使えるんじゃないかと考えているわけです。

視覚を誤魔化す

眼の構造的に技法感を消す方法が幾つかあります。視線を外したりサッカードを利用したりってのが有名ですね。

まとめると…

  1. 視線を他に向ける
  2. 死角を作る
  3. サッカードを利用する

他に視線が行っている間に技法を行うことで物理的に見えていない状態を作り出すのはオーソドックスな方法です。ただ、「見えていない=技法感が無い」わけではないため、単純に視線を外したり死角を作るだけでは十分とは言えません(後述)

個人的に良くやるのがサッカードを利用した方法で、人間の目は眼球運動をしている間は何も見えていないという特徴を使います。(本来視覚は断続的なものですが、繋がって見えるのは脳が映像を補完しているから)

これの利点は、死角があるわけでもなく、他に視線を向けているわけでもなく、しっかり目で追っている状態で成立することで、他の方法よりフェアに感じやすいってのが挙げられます。

ちなみに、遠近はピント調整であって眼球運動ではないのでその現象が起こりません。索敵をする際に視線を遠近→横にずらす→遠近と繰り返すのもこの視覚特性を利用したものだと言えます。

逆に言えば、視線がほぼ画面に固定される動画ではサッカードが起こりにくく、現場で見るよりも一部の技法は察知されやすくなります。なので動画と現場で印象が違うのも当然といえば当然です。

また、大きな動きに小さな動きを混ぜると、小さい方の動きが追いにくくなる現象を合わせるとより効果的であるため、パスのような手の中で完結する技法と相性が良いですね。

繰り返しになりますが、対面では視覚を幾ら誤魔化しても技法感が完全に消えることはありません。これらの工夫に加えて意識を誤魔化す工夫が必要になります。

心理的なミスディレクション

「意識せずともできる」が理想である理由や、よく言われる「観客と対立してはならない」理由もここに含まれます。

大前提として…

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まとめ

何ていうか、よく言われるアドバイスに理由を付けをした感じですね…

ちなみに、今回紹介したアプローチのほとんどは動画に向いていません\(^o^)/

あくまでも人間の視覚や意識を誤魔化す方法なので、カメラ越しでは効果が激減する上に繰り返しの視聴には耐えられません。特に意識に対するアプローチは理屈的に同じ空間にいないと効果が全くない可能性すらあります。