催眠術に掛かりにくい3つのタイプとは

時々話題になる催眠術に掛かりやすい・掛かりにくいについてのお話

まずは、個人的な経験と他の催眠術師から聞いた話を統合して導き出された3タイプについてから始めます。

経験から考える、催眠術にかかりにくい3つのタイプ

  1. 集中力、想像力に欠ける人
  2. ナルシシズム的な傾向がある人
  3. 自分を含めた人と一定の距離を常に取る人

この3つに分類されるように感じています。

精神科医であり催眠の天才であるミルトン・H・エリクソンは98%の人は催眠に掛かると言っています(注:何度も言及していますが、エリクソン医師は臨床騎楼を正確に取っていなかったことが判明しているので、実際にどこまでの話が本当かわからないという問題があります)。

この数値は古典催眠とかショー催眠でよく言われる「全く掛からない人が1/4いる」と矛盾しています。しかし、これを「掛からない」を「掛かりにくい」と言い変えれば割りと当てはまるかも知れません(そもそも医療技術として使う場合、掛からない人がいる方が問題なのは置いておくとして…)

そして、掛かりにくい人というのが大体上の3つのタイプに分かれます。

1.集中力、想像力に欠ける人

経験的にこのタイプの人は掛かりにくいです。よく催眠術に掛かるかどうかで「梅干しやレモンを噛むところを想像して唾液の分泌量が増えるか」というのを基準にすることがあります。レモン、梅干しが苦手な人は好きな食べ物でも構いませんが、酸っぱい物、辛い物の方が効果は高そうです。それか、人前で緊張する人に対して「人前に出るところを想像して緊張するか」というのを判断材料にすることもあります。

何れにせよ、知りたいのはその人の想像力が実際に肉体に影響を及ぼすレベルにまで至っているかどうかです。これらで反応がない人は催眠に掛かるのが難しい可能性があるわけです(全く不可能ではなく、これで反応がなくても掛かる人も珍しくありません)。

催眠状態は自己の内面へ集中している状態であるとも言われくらいなので、集中力も重要な要素であることが分かります。自分の変化に気が付きやすい人、ボディイメージが優れている人は催眠に掛かりやすく、鈍感な人や不器用な人は掛かりにくい傾向があります。(ボディイメージが優れていると逆に掛かりにくくなる場合もあります)

2.ナルシシズム的な傾向がある人

ナルシシズムの方がどれだけいるかは知りませんが、ナルシシズム的傾向がある人は割りとよく見かけます(自己愛性パーソナリティ障害レベルまでの人を見かけないという意味で)。

この傾向がある人は、人前では催眠術に掛かりにくいです。催眠術に掛かっている自分を許容できないというのが原因かも知れません。ナルシシズムほどではありませんが、催眠術に掛かっている自分がダサいとか恥ずかしいと思ってる人も掛かりにくいのでここに入れておきます。

かくいう私も自己催眠がある程度可能で、被暗示性もそこそこあるのですが、他者催眠には全く反応しません。これは催眠術師のパーソナリティをあまり信用してないというのが大きいかもしれませんね(笑)。それか同族嫌悪的な何かです、きっと。

このナルシシズム的傾向があるタイプの人は、催眠術に対しての誤解があったりするので、その誤解を解いて、他人の目がないところでやればすんなり掛かることも経験上ありました。ラポールをうまく築く事ができれば掛かるタイプとも言えます。

3.自分を含めた人と一定の距離を常に取る人

所謂壁がある人です。

これもラポールの形成次第では掛けることはできますが、ショー催眠のような環境ではほぼ不可能なはずです。

催眠術は心の底から完全な拒絶をしする人、特に距離置くタイプの相手には非常に難しいです。(エリクソンは大学の講義中にやたらとヤジを飛ばして反対してくる学生を会話でトランス誘導したという逸話がありますが、距離を取る人はリアクションがまず無いので難しいのではないかと…)

ただし、治療的な目的で催眠を受けようとしている人は、治療を望んでる時点で人と向き合う覚悟が多少なりとも出来ているので問題なく催眠へと導けるはずです。これも上で述べたように、ラポールが築けるかどうかですね。

小結論:

催眠術の掛かりやすさに、被暗示性はあまり関係ないと言えます。そもそも現代的な理論では、催眠反応を引き出すのに催眠状態は必須ではないと考えられています。また被暗示性が高いのと催眠反応の起こりやすさも別の問題である考えられているため、被暗示性が高いことが分かっているのにも催眠術が掛からないというのはそう珍しくありません。

そういう意味では、ショー催眠で言われる「1/4程度しか掛からない」という考え方は間違いではない可能性があります。これは理論から導き出されたものではなく、経験の蓄積によって得られた知見ってやつですね。ショー催眠では人前で催眠術に掛かっても良いと考えている、被暗示性の高い人を探すためのテクニックが多用されていることからも、それが伺えます。

理論から考える催眠術に掛かりにくい3つのタイプ

ここからはコールド・コントロール理論と近年の実験をベースに、かかりにくい人のタイプを分析していきます。(注:わかりやすくするために非常に大まかな説明になります。詳しく知りたい方はCold Control Theoryを検索してください)

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