レビュー:HEAVY – LUKE JERMAY

つい先日出たルーク・ジャーメイの”HEAVY”を読み終わったので簡単な感想を…

Vanishing incのセールで色々と購入した後に出たので、財布的にかなり厳しくなりました\(^o^)/

Heavy – Utterly Convincing Demonstrations Of Supernatural Powers

副題まで含めるとかなり長いタイトルになります。

見て分かるように、今回のテーマはスーパーナチュラル・パワーについてです。

ルーク・ジャーメイはメンタリズムを演じる上で心理学的なアプローチによる演出を好んでおらず、メンタリストを自称せずに「サイキック・パフォーマー」或いは「マインド・リーダー」と名乗りがちで、、元々サイキック(超能力)やスーパーナチュラル(超自然現象)的な売り方をしている人だということに注意が必要です。

3つの現象とおまけが2つ含まれています。

The Heaviest Heavy

ヒーリング現象。

舞台に上げた観客の体を癒やすというコンセプトの現象です。

すごい見覚えるのある手法が使われていますし、ジャーメイはこの手のアプローチ好きすぎだろ!と思いました。正直最初にこれが出た瞬間に金を無駄にしたかと思ったくらいです(まぁ、アイディア的には面白いと思ってしまったので、無駄って言うほど無駄でも無いんですけどね…)

現象としてはダレン・ブラウンが『ミラクル』で行っていたヒーリング・パートを小規模で行う感じです…多分…

クロースアップでは全く機能せず、完全に劇場向けの方法なのですが、この環境でやれる人って中々いない気がします(ディナーショーでも雰囲気的に相応しくない)

なお、私自身が霊能力者(ヒーラー)の内弟子だったこともあり、この手の演技を安定して行えそうなので、機会があればやってみたいところです。

なお、最も重いと言いつつ、この解説はレクチャーノート全体で見ると少ない方になります。

A Little Less Heavy

やや軽めの現象。

ジャーメイにしては珍しくクロースアップ、特にレストランなどで食事の席で使える手順で、これまた珍しくギミックを使うアプローチになります。

正直、今回のレクチャーで一番やってみたい現象でした。

メタル・ベンディングよりもマインド・パワーのデモンストレーションとして相応しい、なんてことを言っていますし、「メンタリスト、フォーク曲げ過ぎ問題」はある意味で世界的なのかもしれない…なんてことを思いながら読んでいました。

たしかに、マインド・パワーとか心理学的な話をしているのに、その結果としてフォークを曲げるってのは私も違和感を感じています。

で、ジャーメイの出した答えがこの現象なわけですが…

うーん…

まじでそれで良いんですかね?って感じです。いや、やりたいんですけど、それで本当にマインド・パワーとして納得するのかは観客との相性とかキャラの要素が大きい気がしています。

少なくともフォークを曲げよりはマシである可能性がある…ってくらいです。

現象については単純ではあるものの、ここで書くのは憚られるため省略します。

A Little Heavier Than The Heaviest Heavy…

最も重いやつより、更に少し重い現象。

1対1で行うNLPのヒーリングセッション的な現象です。ほとんどトリックが使われておらず、催眠的な手法で成立しています。

新しいと言うよりは、ジャーメイの初期の作品に近いイメージですね…

この解説がレクチャー全体の大凡半分を占めていますし、今回のメインはこれだと思います。

一応、アプローチとしては

  • 一貫性の原理
  • 知覚・認知系の暗示
  • ダブル・バインド

等を利用した、ガチガチに高効率の催眠誘導に近い手法が取られています。また、ジャーメイ自身がなぜ起きるのか分からないと前置きしている心理現象やある種の物理的なトリックも合わせて、「催眠術と言わず、尚且失敗のリスクが少ない現象」になっています。

催眠術をやる上で、知覚・認知系の暗示をベースにするのは非常に効率が良いのは以前の投稿やnoteでも触れているので、気になる方はそちらも御覧くださいm(_ _)m

『被催眠性に関するサブスケールについて』(クリックでnoteに移動※外部リンク)

催眠をやる上で緊張系と弛緩系の見極め云々って話がありますが、現代理論では3つ或いは4つの系統から探った方が効率的だと言えます(知人に教えた所、後日、誘導効率がかなり上がったとの報告を受けています)。

前々回のレクチャーから薄々思っていましたが、ジャーメイは催眠的なアプローチが好きですね…

しかも催眠術と言わずに、高効率の手法がよく使われています。ノーリスク・ハイリターンであり、従来型のステージ催眠と違い観客を被害者役にするわけではないのも素晴らしいポイントです。

ボーナス

タロット・リーディングに関するアイディアと、レストランでマインド・リーディングを行う際に使える強力な方法についてでした。

タロットに関してはタイトルが『Lighter Than Air』と着くレベルの小ネタですが、NLPのセッションがベースになっているため、説得力はあるのかも知れません(?)

レストランでマインド・リーディングをやってほしいと言われた際のアプローチについては、自分の環境的にやれる機会があるので、是非試したいところです。(と言っても最近はCOVIC-19の影響で、その手の集まりが無いわけですが…)

まとめ

ちょっと高いと感じましたが、どれもやってみたいと感じさせるポテンシャルがあったので、個人的にはアリです。

まぁ…3つ+αの現象がありますし、Peter Turner の”Midas Touch”が1つの現象で75ポンドだったことを考えると、妥当といえば妥当なのかもしれませんが、それでも199ポンドは割と気が引ける価格です。
(※199ポンドはオープンカートから48時間の特別価格で、現在は249ポンドで販売されています)

ジャーメイ党なのでとりあえず購入していますが、ぶっちゃけそうでない人なら買わなくて良いんじゃないかと思っています…

最近、メンタリズム界隈はレクチャーの単価が徐々に上がってきている気がしますね…

これまた最近の傾向ですが、メンタリズムは心理学から離れて、スーパーナチュラルやサイキック、オカルティズム、スピリチュアリズム的な演出で行うスタイルが増えてきたかもしれません。ある種の原点回帰と言えますし、どうしてもリーディング系のパフォーマンスをする上で心理学的要素って邪魔になることがあるので、当然の帰結と言えるかもしれません。

 

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